こんにちは、ThinkBuzan公認インストラクターの下地です。

会議ではよくブレインストーミングという手法が使われます。略してブレストいいますが、10名くらいの会議に有効だとして採用されている企業が多いようです。

一応、ブレインストーミングを知らない方のために簡単に説明すると、ブレインストーミングとは会議中に皆でアイディアを出しあう手法です。で、出したアイディアは否定せずに、ホワイトボード等に書き込み、それを皆で考え、アイディアを広げるという会議術です。

ブレインストーミングとは、集団でアイデアを出し合うことによって相互交錯の連鎖反応や発想の誘発を期待する技法である。 人数に制限はないが、5 – 7名、場合によっては10名程度が好ましく、議題は予め周知しておくべきである。

ブレインストーミング – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ブレインストーミング

ブレインストーミングのやり方をきくと何だか会議らしいし、効果があるように感じるのですが、実はこれには大きな欠点があるのです。それは「皆の前でアイディアをだす」という部分です。

人は、自分のアイディアをさらけ出すことに抵抗がでます。他人への気遣いや評価が気になるというわけです。

それはそうですよね。だって、バカにされそうだし、笑われそうだし、どんな評価されるかわからないですし。さらに出したアイディアが誰かを傷つけることだってありますから人間関係にもヒビが入る可能性もあります。また、恐い上司や先輩などがいれば、尚更この傾向は強くなると思います。

さらに、会議という場では脳も緊張をしている状態です。これではアイディアなんて出るはずもありません。アイディアや閃きはリラックスしているときにでるのが定説なので、会議などのような場面では新しいアイディアを出すというのは難しいといえます。

会議中、ほとんどの人が発言せず、時間だけが過ぎていくことは結構ありますが。まさに、そんな心境の人が多いというわけです。その結果、会議進行役や上司などがイラついて結局は、次回に持ち越しになるか、声の大きい人がひとりで決めるという結末になるわけです。

こんな会議って意味あるんかいな、と個人的には思いますが、意外にもほとんどの会社では普通に行われている光景だと思います。こんな会議を何度くり返しても意味がないですし、それよりもまだ、主婦らの井戸端会議の方がマシなような気がします・・・(笑)。

因みに、このような状況を経営学・社会心理学では「プロダクティビティー・ロス」といいます。これは、アイデアを出すのが目的だったブレストのはずですが、実はアイデアを出すのに効率が悪いうことで古くから使われている言葉です。

話しを戻しますが。
では、ブレインストーミングは役に立たないのでしょうか。

答えは『NO!』です。ブレインストーミングは役に立ちます。ただ、これまでのやり方が間違っているわけです。大切なのは、ブレインストーミングを行う『場』です

今回は、ブレインストーミングを使った新しい会議術をマインドマップという思考ツールを織りまぜながら解説していきます。

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新ブレインストーミングで会議をやる!

ブレインストーミングはアイディアを出すために使われてきた手法ですが、プロダクティビティー・ロスという欠点があります。とはいえ、皆でアイディアを出し合うという行為そのものは、新しいアイディアを生み出すための良い手法です。

なぜなら、アイディアとは『 既存の知識を組み合わせた結果 』だからです。

これは、アメリカの実業家であるジェームズ・ウェブ・ヤングがアイディアの出し方について、以下の書籍でも述べていることです。

アイデアのつくり方

脳は基本、無からは何も生み出しません。それはアイディアも然りで、必ずアイディアを出すのも何かしらのきっかけ(既知)が必要なのです。別の言い方をすれば、既知が多ければ多いほどアイディアも多く出やすいというわけです

その点を考慮したのがブレインストーミングを取り入れた会議なのですが、しかし、これまでのやり方が悪くプロダクティビティー・ロスになっていたわけです。

実は、これまでのブレインストーミングをちょっと変えるだけで、劇的に会議を変化させることができます。その方法とは・・・、ブレインストーミングを行う『場』を変化させることです

どのように変化させるかと言えば・・・、

会議でのブレインストーミングから、
ひとりで行うブレインストーミングへ

と変化させるのです。

つまり、会議でブレインストーミングをつかって無理やりアイディアを出すのではなく、会議の前にひとりブレインストーミングを行い、事前にアイディアを出しててもらうということ。そして、でたアイディアを会議で発表するということです。

ひとりで行うブレインストーミングでは、会議のような緊張はありません。なので、誰の目を気にすることなく、集中してアイディアを出すことがきます。また、ひとりブレインストーミングを会議の前日にでも行えば、下調べしながら自由に発想することも可能です。

このように、ひとりブレインストーミングを行えば、アイディアがでるのは容易なことです。

なお、すでにお解りのことと思いますが、ここでもっとも大事なことは『ひとりブレインストーミング』の部分です。これができてはじめて、新しい会議のやり方が可能となります。

ひとりブレインストーミングに『マインドマップ』

ひとりブレインストーミングに適しているのが、何を隠そうマインドマップです。

マインドマップとは、脳をフル回転させて1枚の紙に書くノート術で、徹底的に自問自答するところが特徴です。マインドマップはその名の通り、ご自分のマインドと向き合いながら考えていくので、アイディアも人並み以上に出せることができます。

なお、マインドマップの書き方については「マインドマップの書き方」を参考にしてください。

マインドマップの書き方

会議では、ひとりブレインストーミングを行うことが良い方法だと書きましたが、それにはマインドマップという思考ツールを使うとより効果的です。

以下からは、ひとりブレインストーミングのマインドマップから会議で使うまでの手順を紹介していきます。

マインドマップ会議術

マインドマップで行う新しい会議のやり方です。個人のブレインストーミングでマインドマップを会議に活用しましょう。

ここからはマインドマップを使った会議術を紹介します。

マインドマップ会議術の具体的な手順は以下の3つです。

ステップ1:各自でマインドマップを書く(ひとりブレスト)
ステップ2:会議でマインドマップを発表する
ステップ3:発表されたアイディアを既知にして、さらに
アイディアを広げる

それぞれ解説していきます。

ステップ1:各自でマインドマップを書く

ステップ1では、各自でアイディアを出していきます。その為にマインドマップを使って、ひとりブレインストーミングを行います。

マインドマップを書くのは会議の前日か、会議開始の数時間前がベストです(効果があるのは前日)。理由は、アイディアを出した当初はハチャメチャな場合があるからです。なのでアイディアは多少、熟成する時間が必要です。できれば、家で考える時間を設けて、じっくりとマインドマップを書くほうがいいです。そして、翌朝に再確認するといいですね。

なお、ハチャメチャなことを書いた場合は、まぁ、それも良しとしてもいいし、直してから会議に備えても良いでしょう。とはいえ、アイディアなんて、多少のハチャメチャくらいが丁度良かったりしますので、その辺はご自分で判断してください。

もしも、会議までの期間が数日あるならば、出したアイディアをインターネットや書籍、関連資料などで調べながら、根拠や証拠などを追加したり、論理的に熟考したり、分析をするなどをするいいです。そうすると、さらに良いアイディアを生まれかわりますので。

ステップ2:会議でマインドマップを発表する

事前にマインドマップでひとりブレインストーミングを行ったら、会議で発表していきます。

なお、書いたマインドマップは他の人にも見せながら話すといいです。そうすると、話しながらアイディアが浮かぶ場合もありますし、浮かんだアイディアを追加していきながら話すと、さらに良いアイディアが浮かぶことがあります。

ここでのポイントとしては、発表者のマインドマップに対して、第三者が質問をするといいでしょう。理由は、脳は質問されるとそれに答えようとアイディアを出そうとするからです。なので、発表者以外の方は、発表者のアイディアに対して、否定しない質問を行うのは良い方法です。

ステップ3:発表されたアイディアを既知にして、さらにアイディアを広げる

会議で発表されたアイディアを既知にして、そこからまた、ひとりブレインストーミングを行います。その際も当然、マインドマップでアイディアを出していきます。

なお、マインドマップは、個人がアイディアを出すための思考ツールですが、アイディア同士を繋げることも可能です。アイディアは既知と既知の組み合わせで出やすくなるわけですから、マインドマップの特徴であるブランチや放射状の書き方をもって、知識同士をつなげてさらにアイディアをだすといいでしょう。

また、各自で考えたアイディアを皆で確認しながら組み合わせる場合は、ホワイトボードや大きな用紙を使って、マインドマップでまとめても良いし、プロジェクター等を使ってマインドマップ・ソフトウェアでまとめるのも良い方法です(これにはマインドマップが書ける人をファシリテーターとして置くといい)。

皆のアイディアを繋げて、視覚的に見える化にすることによって、さらにアイディアがわき出てきます。で、この繰り返しで良いアイディアがでてきます。その中で採用できそうなアイディアがあれば、実際に行動計画を立て、実行にうつします。

まとめ

さて、マインドマップ会議術はいかがだったでしょうか。

これまでの会議で行うブレインストーミングとは違い、アイディアは出やすくなると思います。なお、今回の記事をまとめると、

  1. まず、ひとりブレインストーミングでアイディアを出す
  2. アイディアを出すには思考ツールであるマインドマップを使う
  3. マインドマップで出したアイディアを会議で発表する
  4. 発表されたアイディアを既知にして、さらにアイディアを広げる
  5. 1〜4を繰り返し行い、採用できそうなアイディアを選んでいく

という感じです。

会議というのは何とも面倒クサイものですが、会社という組織にいる以上、なくてはならないものです。そんな会議でムダな時間を過ごさないためにも、心置きなくアイディアが出るような心境と環境を意識して進めることが大事です。

その為には、ひとりブレインストーミングであり、マインドマップという思考ツールが必要です。

会議は、時間を食うただの集まりではなく、問題解決やアイディアを出す場にしていきましょう。

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