
ども、下地です。
マインドマップは、とても有名な思考ツールです。世界中で多くの人が実践していますし、マインドマップに関する書籍も多数出版されています。多くの人に愛されているマインドマップですが、独学で書こうとするとなかなか難しい。
どうにか頑張ってマインドマップを書いても、
「この書き方でいいのかなぁ」
「本で見たのと違う気がする」
とマインドマップの書き方に悩んでしまう人も多いようです。
悩みや問題を解決するのがマインドマップのはずですが、マインドマップを書く上で書き方について悩んでしまうという、なんとも本末転倒な状態に陥っているのかもしれません。
なぜ、マインドマップの書き方で悩んでしまうのでしょうか。
それは、マインドマップの書き方のルールを知らないのが原因です。マインドマップの基本的なルールさえ知っておれば、マインドマップを書くことができますし、無論、悩むこともありません。
そんなわけで今回は、公認マインドマップインストラクターである僕が、今日からでも書ける『マインドマップの書き方 8つのルール』について解説していきます。
マインドマップの書き方 ルール1:無地の紙をつかう

マインドマップを書くには、無地の紙が必要です。無地の紙はサイズがA4以上で、色は白色が望ましいです。
なぜ、紙は無地のA4サイズ以上で、白色がいいのか?
それは罫線や予め升目(方眼紙)などがある紙ですと思考がジャマされ、自由に考えることができないからです。
例えば、罫線があるノートに何かを書こうとすると「罫線に沿って文字を書こうかな」という風に脳が勝手に思い込み、思考のジャマしてしまいます。これでは、思考の自由度が奪われ、マインドマップで発想を広げることができません。
ですので、マインドマップを書く際には無地の紙を用いるようにしましょう。そして、紙のサイズはA4以上で、白色に書くようにしましょう。
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無地の紙は横向きに使う

実際にマインドマップを書く時は、無地の紙を横向きにおきます。理由はいくつかあるのですが、代表的な理由としては、マインドマップが中心から放射状(後述)に広げて書くことが基本だからです。
また、人の視界が横長であるというのも大きな理由です。例えば、映画館のスクリーンは横長ですよね。これは横長の方が集中しやすいし、且つ、見やすというわけです。それと同じこと。
他の理由としては、マインドマップがイギリスで生まれた思考ツールなので、英語表記が横文字だったためと言われています。とはいえ、個人的には紙を横に置いてマインドマップを書く方が、思考の広がりを感じるので、脳が自然に働く紙の置き方だと思いますね。
というわけで、マインドマップを書く時は紙を横向きにして使いましょう。
マインドマップの書き方 ルール2:色を多用する

マインドマップでは色を多用します。理由は右脳を活性化するためです。
色は、右脳に司っている機能です。なので、カラフルな色を見ると右脳が刺激され、活性化し、脳がフル回転すると言われております。
もともと脳は、カラフルな色を好む性質があります。例えば、街を歩いていても目に飛び込んでくるものはモノクロではなく、カラフルなものが多いですよね。それと同じです。
マインドマップで色を使うには、普通に色ペンや色鉛筆を使用します。色ペンの種類には決まりがありませんので、ご自分の好きな文具でマインドマップを書くといいでしょう。
関連記事: マインドマップ インストラクターも絶賛!!書いたらクセになる色ペン
マインドマップの色分けは道しるべになる
また、マインドマップの色はカテゴリ毎に分けることができます。そのため、情報整理に役立ち、欲しい情報にすぐにたどり着くことができます。いわゆる道標なのです。
それはまるで駅に掲げている線路図のようです。線路図も色分けしているので、見れば目的地まで、すぐにわかりますよね。

マインドマップも同じです。
色を使ってカテゴリごとに分けたり、情報毎で分けたりなど、色分けには種類がありますが、いずれも色分けは情報整理をするのに役立ちます。
というわけで、マインドマップを書く際には色を多用していきましょう。
マインドマップの書き方 ルール3:イメージを使う
マインドマップを書く際はイメージ(絵)を多用します。「イメージは1000語の言葉をもつ」と言われるように、1つのイメージには多数の意味が込められています。
またイメージは、脳が瞬時に情報を受け取るとことができるいう性質があり、記憶力の向上にも役立ちます。
例えば、僕たちの脳は文字で記憶することがほとんどなく、昨日の出来事もまたは1年前の楽しかった思い出もすべてイメージで記憶されていますよね。これこそがイメージは記憶しやすいという何よりの証拠です。
マインドマップにイメージを多用することは、1つのイメージに多数の情報を盛り込むだけじゃなく、記憶力アップにもなるということ。マインドマップを書くときにイメージを多用すると何かと便利なのです。
マインドマップの中心(セントラルイメージ)にイメージを書く

マインドマップを書く際は紙の中心から書き始めます。そして、放射状に枝を広げ(後述)、マインドマップを完成させます。
この中心に書くのもイメージが適しています。というのは、中心を言葉で書いてしまうと思考の広がりが乏しくなるからです。一方、中心にイメージを書くと、脳の連想がはじまり、発想を促してくれます。その為、マインドマップを書く最初のステップとしては、中心にイメージを書くことを僕らマインドマップインストラクターは推奨しています。
なお、この中心に書くイメージのことをマインドマップでは「セントラルイメージ」と呼んでいます。セントラルイメージは、なるべく綺麗に書き、たくさんの色を使ってカラフルに書くことをお勧めしております。
マインドマップの書き方 ルール4:枝をのばして書く
紙の中心にセントラルイメージを書いたら、中心から1本の枝を伸ばします。この枝のことをマインドマップでは「ブランチ」と呼びます。
ブランチはマインドマップの大きな特徴です。このブランチは注意を引く下線の意味もあれば、中心と繋がっているという意味もあります。その為、全てのブランチは途切れることなく繋げて書く必要があります。
ブランチの書き方
ブランチを書く際には、曲線で書くようにします。
というのは、マインドマップでは全体的に美しく、絵画のように仕上げるのを目的にしているからです。その為、ブランチは直線で書くよりも曲線の方が美しく、綺麗に見えるのでお勧めしております。

ブランチは紙全体に広げて書く

マインドマップのブランチは紙の四隅いっぱいに広げて書いていきましょう。
もしも、連想や思考が止まったのなら、まずはブランチを伸ばしてみるといいです。なぜなら、ブランチを伸ばすことでアイディアが出ることがありますし、脳がブランチの上に何かを書こうと思考し始めますから。
つまりブランチは1つの質問であり、発想を促すテクニックでもあります。マインドマップを書くときは、このブランチはとても重要ですので、自由(ハンドフリー)に、そしてリラックスして書くようにしましょう。
マインドマップの書き方 ルール5:単語を使う
マインドマップのブランチを書いたら、そのブランチに単語を載せていきます。大切なことは文章ではなく単語を書くということです。
理由は、文章だと意味が固定化されてしまうからです。
例えば、ブランチに「今日はいい天気です」という風に書くと、この文章に引っ張られて思考や発想が限定され、自由に広げることができません。

一方、「今日」「いい」「天気」で区切って単語にするとそれぞれの単語から連想ができます。

つまり、「今日」という単語から、「予定」とか「レシピ」というように、今日の予定や今日の夕飯のレシピなど、いろいろと発想ができるわけです。このように文章と単語とでは、思考や発想に大きな違いがあります。
また、単語で書くということは、書くスピードにも影響があります。圧倒的に単語の方がスピーディーに書けますよね。さらに、文章よりも単語の方が覚えやすいという利点もあります。
というわけで、いろんな意味で単語にはメリットがあるわけです。マインドマップのブランチには単語を書いていきましょう。
単語とイメージの割合
マインドマップのブランチに単語を書くと説明しましたが、一方、イメージでも書くこともマインドマップの書き方です。つまり、ブランチの上にもイメージで書くことを推奨しております。
では、単語とイメージの割合はどのくらいの比率がいいのでしょうか。
これについては正確なルールはありませんが、個人的な感覚としての単語とイメージの割合は、半々くらいがいいと思っています。
というのは、単語だけだと殺風景なマインドマップになるので全体像を記憶されることが難しいです。一方、イメージだけのマインドマップだとあとで読みかえした時に意味不明のマインドマップに映るかもしれません。ですので、単語とイメージはバランス良く半々くらいにするといいでしょう。
半々にする理由は、単語がイメージを補い、イメージが単語を補ってくれるからです。それぞれが記憶の定着や情報の整理に役立ちますので、バランスよく書いていきましょう。
マインドマップの書き方 ルール6:放射状に書く

通常、ノートに何かを書くときは、横書きなら左上から(アラブ語は逆)、縦書きなら右上から書きますよね。しかし、マインドマップは違います。マインドマップは放射状に書いていくのです。
これまでの説明にもあった通り、マインドマップは中心から書き始め、そして、ブランチを書きながら放射状に広げていきます。
マインドマップが放射状に書く理由は、様々な方向に伸ばせるので自由な発想ができるということです。さらに、紙をめいいっぱいに使うことは多角化の視点をもつことができます。
また、一見すると中心から放射状に広がる様は絵画のような印象があるので美しく、記憶にも残りやすいです。放射状で描くからこそ、自由でありかつ思考の広がりを促すことができるのです。
マインドマップを書くときは放射状に書くようにしましょう。
マインドマップの書き方 ルール7:構造化を意識する
マインドマップは自由に書くノート術ですが、「構造化」を意識して書けば、論理的思考や俯瞰思考などが可能になります。
とはいえ、構造化だけを意識するのはナンセンス。マインドマップの「マインド」は、脳で浮かんだものをそのまま書き出すという意味が込められていますので、構造化ばかりを気にして自由な発想ができないのは良くありません。
構造化にもとらわれることなく、程よいバランスで意識していきましょう。
マインドマップの書き方 ルール8:楽しむ

マインドマップは思考を深めたり、広げたり、多角化に思考できるツールです。これは情報整理やアイディア創出に最強ですが、取り扱いには少し注意が必要です。
というのは、マインドマップを書く心情は基本、ポジティブなことを書くようにしましょう。なぜなら、ネガティブなことをマインドマップに書いてしまうと、そのネガティブな情報をどんどん深めてしまい、暗い気持ちになるかもしれないからです。
これではいけません。
マインドマップは暗い気持ちになるための思考ツールではありません。マインドマップは思考を自由にするためのツールです。それはまるで思考の旅をしているようなもの。ですので、マインドマップを書く時は基本、楽しみながら書いていきましょう。
実際にマインドマップを書いて見る
では、ここからマインドマップのルールに沿って、実際に書いていきましょう。
1,紙の中心にテーマ(主題)を書く
マインドマップの書き始めは中心(セントラルイメージ)から書きます。中心に書く際は、カラフルにするのがルールですが、今回は便宜上、言葉にしています。実際に書くときは、イメージ(絵)を書くようにしてください。
例題としてテーマを「リンゴ」にしてみました。なので、中心には「リンゴ」と書いていきます。

2,中心からブランチ(枝)を1本伸ばす
中心を書いたら、次にすることは中心からブランチ(枝)を1本伸ばしていきます。ブランチは木の枝のように太くから細くなるように描いていき、色も塗ります。
ブランチの色は何でもいいのですが、基本、好きな色か、見えやすくて明るい色がお勧めです。なお、僕はブランチの色を選ぶときは直観で選ぶようにしています。

3,ブランチの上に単語を書く
ブランチを描いたら、ブランチの上に単語を書きます。書く文字は、中心と関連するものを書いていきます。今回は「リンゴ」に関連して「産地」をブランチの上に書きました。

4,さらにブランチを複数伸ばし単語を書く
中心からブランチを1本の伸ばし、それに単語を書いたら、さらにその先もブランチを複数伸ばしていきます。伸ばすブランチは大抵、1つのブランチに対し3本〜5本くらいがバランスが良いです。
とはいえ、ブランチの数にはとらわれないこと。もしも、もっとブランチを増やしたい、または伸ばしたいと思うなら自由に書いていきましょう。ブランチを追加したら、さらに単語をのせていきます。

5,紙いっぱいにブランチを広げて完成させる
1つのブランチを書き、その先のブランチも書いたら、さらに放射状にブランチを伸ばしていきます。放射状に伸ばすときは、紙全体をつかってマインドマップを書いていきましょう。
マインドマップは中心から放射状に広げて書いていくノート術です。ですので、紙いっぱいに広げて完成させます。

以上でマインドマップの完成です。
マインドマップの書く手順はとてもシンプルですが、1枚の紙に書くマインドマップの情報量はかなり多いです。慣れてくれば、あらゆる視点で物事を考えることができますし、語彙も増え、さらに俯瞰思考もできるようになります。
マインドマップの事例
これまでマインドマップの書き方を紹介してきましたが、実物のマインドマップを紹介しようと思います。
以下のマインドマップは、僕が書いたマインドマップです。

このマインドマップは、かなり大きな紙で書いているマインドマップです。一緒に写っているipadと比較しても、その大きさがわかると思います。
はじめは、こんな風にマインドマップを書けないかもしれませんが、でも心配しなくていいです。なんどもマインドマップを書いていくと、思考の広がろが止まらなくなるので紙いっぱいに描くことができます。むしろ、僕よりもこの記事を読んでいるあなたの方がもっと大きな紙に書けるかもしれません。そんなことをぜひ体感してほしいです。
さて、何となく雰囲気は伝わっているでしょうか。
マインドマップは脳の赴くままにというか、心の赴くままにというか、いま見えているもの、思い浮かんだことを単語やイメージ(絵)として書いていく思考ツールです。マインドマップは発想を促す要因でもありますし、頭の訓練にもなるものです。
マインドマップは思考を旅するツールですから、自由にそして楽しく書くことが大事です。
まとめ
長い文章になったので、まとめたいと思います。
マインドマップの書き方のルールには以下の8つがあります。
[aside type=”boader”]- 無地の紙を使う
- 色を多用する
- イメージを使う
- 枝をのばして書く
- 放射状に書く
- 単語を使う
- 構造化を意識する
- 楽しむ
このルールを守ってマインドマップを書いていきましょう。
マインドマップの書き方は、それほど難しいのではありません。ですので、是非チャレンジしてみてください。この記事に書いてあるコンテンツを読んだだけでも、簡単にマインドマップが書けるとおもいます。
これで、あなたがマインドマップを好きになってくれたら幸いです。